続きです。
1946年から1948年をひとくくり出来るのではと個人的には考えていますが、この3年間の生産台数は1949年以降に比べるととても少ないため、実際に現存する車輛も少ない年式になります。
イギリスの管理下にあったこの時代、イギリスからの評価は技術的にも将来性も見込めないとされていた事に加えて、戦後も原材料の不足に悩まされていました。鉄やゴムといった原材料等を物々交換して生産していたとあります。
VWのキャブレターを提供していたSOLEXも同様の問題に悩まされていたため、しばらくはVWがキャブレターを複製し対応しています。
SOLEX製よりも粗いボディーでしたが、機能は問題なく対応出来たようです。
実際に国民に提供するVWとしての生産開始は1946年からになりますので、国民車のVWとしては1946年製がある意味First yearと言えます。
8年前のHessishに訪れた際、フランスからエントリーしていたこちらの一台がそんな1946年製になります♪
しかもオリジナルコンディションを保っているという貴重な一台!
この時代はボディーパネルの鉄の上から下地なしで塗装しているため、やれ方も特徴的です。加えて鉄もとても良い時代なのが分かります。
戦時中に連合軍によって破壊されたファクトリーでしたが、工場内にあった大型のプレス機等は破壊されることなく残りました。戦車よりも丈夫な鉄のかたまりみたいな物ですから壊れる事はなかったようです。
しかし破壊された屋根によってすべてが錆びてしまったようですが、きっと簡単に取り除ける表面錆だったと思われます。よって原材料不足には悩まされつつも戦後間もない時期から生産を可能にしたと思われます。
続く。